やっとめぐりあえた本

デバグ英語セミナと元デバグ数学セミナ

高校生の時のコトですが、くわしい日付はわかりません。もう、二十年以上前ってコトだけは確かです。
いつも通っていた本屋の、学習参考書のコーナーの角っこで“デバグ英語セミナ”という、いかにも返本忘れみたいな古い本を見つけました。デバグ・・・って英語?。なんだかヘンな題名だなと思いながら中を見てみると、ヘンテコなキャラクターがコミカルに会話をしながら英語の問題を解くという、学習参考書としては力がつくんだかどうだかわからないけど、読み物としては面白い本でした。
で、そのまえがき(あとがきだったかもしれない)に、『この本のスタイルは、小針某という人の書いた“デバグ数学セミナ”という本を踏襲した』というようなコトが書いてあり、『とても素晴らしい本だ』とほめてあったのです。
一度読んでみたい。
そう思って、さっそく本屋に行って、数学の参考書のコーナーをスミからスミまで探しましたが、ありませんでした。さらに、大きな本屋を何件も探したけどありません。しかたないので、取り寄せてもらうように頼んだのですが、2〜3週間も待たされたあげくに返ってきた答えは『絶版のため、取り寄せできません』でした。
私は数学が好きでも、勉強熱心な学生でもありませんでしたが、手に入らないとわかると、ますます読みたい気が強くなりますよね。そこで、『“デバグ英語セミナ”は、大変面白かった。まえがきに“デバグ数学セミナ”という本もあると書いてあるが、本屋に注文すると、絶版のため取り寄せ出来ないといわれた。会社に残っていませんか?。残っていたら分けて欲しい』といった内容の手紙を書いて、出版していた学生社に送ったのです。
送ってはみたものの、返事など来ないのではないかな・・・って思ってましたが、意外にもスグに返事は来ました。『残念ながら会社にも残っていません。数学の参考書なら○○○とか×××(当時、学生社が出していた参考書名)があるので、ぜひ、そちらを検討してください。』という内容でした。
とてもガッカリしたのを覚えています。別に、数学好きでも、勉強熱心な学生でもありませんでしたけどね。
それから(高校を卒業して大学に入ってからも)、いろいろな本屋の数学の学習参考書コーナーを見てまわりましたが、見つけることはできませんでした。古本屋も探しましたが、古本屋って所は、古本はあっても古参考書はないですね。
何年も探して、さすがに、あきらめました。
もうすっかり、忘れていました。
が!、amazonで、フトその事を思い出し、“デバグ数学セミナ”はないかもしれないが、小針某氏の他の著作はあるかもしれない・・・などと軽い気持ちで検索したら、ヒットするではないですか!!。まさか!読める日が来るとは!!。
1996年(あぁ・・もう9年も前だ・・)に再刊されていました。本のタイトルは少し変わっていますが、中身は、ほぼそのままのようです。さっそくポチっと注文しました。
いやぁ、良い買い物をした。長年気にかかっていたことがスッキリ解消した。今となっては“関数”も“ベクトル”も、使うコトはないでしょうけど。

数学I・II・III…∞―高校からの数学入門

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ちなみに、“デバグ”と“debug”のコトです。いまなら“デバッグ”と表記したりするアレです。コンピュータープログラムの誤りを直すことを“デバグ”というってコトは、“デバグ英語セミナ”の方に書いてありました。デバグ数学セミナの初版が1969年11月だそうですから、パソコンなど当然無いし、コンピュータを使える人ってのも限られていたのではないかなって気がしますが、ずいぶんマニアックな題名をつけたものですね。